大会長からのご挨拶
この度、本学会は公益財団法人かずさDNA研究所との共催の下に、日本プロテオーム学会2025年大会(JHUPO第23回大会)を2025年8月6日から9日の日程でかずさアカデミアパーク(千葉県、木更津市)で開催する運びとなりました。
ヒトゲノムプロジェクトの開始に刺激され、「ゲノム」から「プロテオーム」という概念の提唱がなされてきてから、もう30年の時間が過ぎています。この間に、プロテオミクスはゲノム科学の重要な研究領域の一つとして、広範な研究分野が連携しながら発展してきました。しかし、プロテオミクス研究の重要性の認識はゲノム研究に比べると十分に深化されておらず、プロテオミクス研究の技術面での大きな進歩についてもまだまだ十分に認知されているとは私には思えません。
そこで、本大会では「今、プロテオミクスは越境する」というスローガンを掲げ、プロテオミクスが医療、環境問題、農業などの様々な研究分野に「越境」する動きが促進されることを目指したいと考えました。この動きがフィードバックされることで、プロテオミクス研究自体が、次のステージを迎えることを信じています。そのために、従来のプロテオーム学会の会員だけに留まらず、その可能性を信じる医科学や広く様々な生物学領域の研究者が一堂に会し、議論と連携を始める場になることを祈念しています。
是非、多くの方にご参加いただきますよう、かずさで皆様を心よりお待ちしております。
日本プロテオーム学会2025年大会 大会長
かずさDNA研究所 小原 收